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口腔を不潔にしているとウィルス感染が起こりやすくなります。

口腔を不潔にしているとウィルス感染が起こりやすくなります。

 

大内 仁守

4月20日 13:02

新型コロナウイルス感染予防のために
2020/4/20
おおうち矯正歯科小児歯科クリニック
院長 大内仁守

 4/19までの東京都の感染患者数は3000人に達し、終息の気配を見せません。今後もしばらくは増加の傾向を辿ると思われます。ウイルス性疾患は外からウイルスをもらわないことには感染はしません。

ウイルスの侵入経路は粘膜(口、鼻、喉、目など)です。もともとウイルスは粘膜に発現する受容体(以下レセプター)を介して人の体に侵入してきます。レセプターは健康な時にはタンパク質でできている粘膜に覆われていて、ウイルスがくっ着くことはできません。しかし、体の免疫力が低下したり、お口を不潔にしていると細菌が増殖してきます。細菌はタンパク質を溶かす酵素を出してこの粘膜の壁を壊してしまいます。その結果レセプターが露出してしまい、ウイルスが結合します。これがウイルス感染です。新型コロナウイルスはACE2というレセプターを介して細胞内に侵入します。そしてこのACE2レセプターは口の中の粘膜、特に舌に多く発現すると報告されています※ 。

新型コロナウイルスの感染経路は飛沫による、上気道(喉から上)からの侵入ががもっとも多いとされています。飛沫とは簡単にいえば唾液のしぶきのことで、主に吐く息や咳、くしゃみなどによって発せられます。上に書いたように飛沫によってウイルスが体内に侵入しても、レセプターが塞がっていればウイルス感染のリスクは大幅に低下すると考えられます。このための効果的な方法が歯磨きです。歯磨きをしっかり行ってウイルスとレセプターの結合を防ぐことが何よりも重要です。

虫歯を防ぐばかりでなく、新型コロナ感染予防のためにも、朝晩しっかり歯を磨いてください。自分の歯を磨くことが、感染の拡大を防ぐことにも繋がります。一緒にがんばりましょう。

( ※International Journal of Oral Science volume 12,Article number:8(2020))


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