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コロナ体験者の声

コロナ体験者の声

辻 直樹
1月9日

COVID19は、普通に会話できた状態から急激に呼吸苦が進行するのですが、それは画像でもびっくりするほど早く進行するようです。
最初は「右肺がちょっと痛いかな?」程度でしたが、あれよあれよと言う間に酸素が入らなくなります。
レントゲン(CTがわかりやすいのですが、まだ手元にないので)でも右肺全体の変化が進行しているのがわかりますし、回復期に入った現在でも画像上はあまり変わりません。
検査結果と自覚症状を分析すると、たしかにこの肺症状は二面性があるように感じます。
1:気管支〜肺胞における急性炎症(細気管支~肺胞炎)
2:抹消循環の血栓(肺梗塞)
です。
血液/画像/症状からみて「この2つの混在」なのでしょう。
現状を例えるなら「肺に進入してきた敵を、見方である免疫細胞が必死に撃退し、どうにか侵略を回避したが、そこに残ったのは無残な焼け野原」という感じですが、敵は
1:地上部隊の進撃(肺炎)
2:スナイパー(塞栓)
の波状攻撃です。
今の私の肺に存在するのは、戦後の東京の街並みです。
安静時の呼吸苦はさほどでもありませんが、労作時はまだまだキツイです。(階段上がれるかな?)
そしてここからが重要だと考えており(生き残ったから言える事ではあるのですが)、肺(街)の「復興」です。
壊れた肺を元の状態に戻す。再生させるということです。
これができなければ、この状態の継続「後遺症」と生涯お付き合いするということになります。
肺を再生するためには、肺胞周囲の「幹細胞」とそれに対する刺激(成長因子)がポイントになります。
また、細胞修復に必要なサーチュイン遺伝子の刺激も必要になります。
せっかく命をいただいたのだから、この肺を使って再生治療をやってみようと考えています。
幸い、私の周りにはそのエキスパートが沢山おります。治療計画の時には無茶なお願いでもしてみようかと。
もう一つ問題なのが、最近海外の論文でも言われる「Brain Fog」と呼ばれる「脳の霧現象」です。
これは
1:ウィルスが脳神経に進入した
2:微細な脳血栓
の2つの説があります。(まだ正確にはわかっていません)
これも、脳のMRIでもチェックしながら調べたいと思います。
ご質問が沢山きています。
重症時/人工呼吸器時の状態についての質問が多くあります。
これについては、医者として患者として、自分なりに「こういう状態なのか」という部分も沢山ありますので、別の機会にまとめてみたいと思います。
ちょっと疲れました。
今日のところはこの辺で。
皆さんが健康でありますように。
医療法人社団医献会 辻クリニック
理事長/院長 辻直樹


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