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第45回 床矯正研究会 症例検討会

 11/2日曜日に床矯正研究会の症例検討会に参加しました。最初に「私の臨床における矯正からのアプローチ」という演題で大阪府開業の筒井淳先生の講演がありました。床矯正とワイヤー矯正を組み合わせながら、難症例をあきらめることなく治療されている姿に感銘を受けました。また講演の最後には、岩村暢子さんの本を参考にされながら、日本の家族と食事のことにも触れられ、家族団らんの重要性を強調されていました。

 次に床矯正研究会主幹の鈴木設矢先生の講演がありました。最初に、成長・発育に関するビデオが上映されました。このビデオは、ある患者さんの顎骨の変化を模型の経時的変化で捉えたものでした。前後・左右・上下方向にダイナミックに成長する顎骨は、非常に興味深いものでした。この成長を出来るだけ阻害しないように治療することが、大切だと感じました。講演の中で、私が重要であると思ったことを列記します。

・正常咬合を知ること。

・不正咬合の発症の原因を考えること。

・犬歯が萌出する前に治療を行うと、患者さんの負担が少なくなる。

・矯正治療には、メカニカルな処置とバイオロジカルな処置がある。

・床矯正を行った後は、ワイヤー矯正を行うと歯が動きやすい。

など非常に多岐にわたり、皆さん鈴木先生のパワーに圧倒されている様でした。

 後半は、会員の先生の症例に対しての治療法や診断に対する質疑・応答がありました。大分県の詫魔尚司先生から実体験をふまえた「舌癒着症」の症例報告がありました。「舌癒着症」とは、先天的に舌の付け根が前に位置するため、舌の後ろにある気管の入り口が前上方に引っ張られ曲がった状態になるそうです。これによって、乳幼児では哺乳障害、夜泣き、疳の虫、のけ反ってよく泣く、抱き癖などの症状を引き起こすことがあり、さらに呼吸抑制につながることもあるそうです。一日中講義でした。皆さんお疲れ様でした!
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