田代歯科医院ブログ
GC友の会講演会
4/12(日)エルガーラホール8F大ホールであったGC友の会の講演会について、
演題、講演者、抄録を紹介します。
映像01 患者さんと末永くおつきあいするために
~診療室から始まる口腔ケア~
監修・指導 米山武義 先生 静岡県駿東郡 米山歯科クリニック
超高齢社会を迎え、歯科医院も高齢者への対応が求められています。今回は、歯科医院に来院される高齢者への口腔ケアから、在宅・訪問ケア、口腔機能リハビリテーションまでの、基本的な知識と口腔ケアの効果についてご紹介します。
講演01 超高齢社会を支えるかかりつけ歯科医の在るべき姿を追い求めて
米山武義 先生 静岡県駿東郡 米山歯科クリニック
超高齢社会に生きる歯科医師像をイメージしたことのある方はほとんどいないのではないでしょうか?私もその一人でした。しかし、現実をみた時、急速に高齢化が進み、複数の基礎疾患を持ちながら口腔内に器質的および機能的な問題を持つ高齢者が非常に増えています。在宅、施設および病院等で療養され、歯科医院に通院できない方々が劣悪な口腔状態を抱えることにより口腔内に起因する全身疾患を発症している可能性も大いに考えられます。この深刻化する現状に我々歯科医師はいつまでも目をつむっていて良いのでしょうか。診療室が在宅医療の出発点という観点から、反省も含め、診療室から訪問診療に至る取り組みをご紹介したいと思います。
映像02 確実なインプラント治療とは
~患者さんへの適切な情報提供と確実な欠損補綴治療の実際~
監修(学術) 井上 孝 先生 東京歯科大学臨床検査学教室 教授
(臨床) 上田 秀朗 先生 福岡県北九州 うえだ歯科
インプラント治療は、一部の歯科医師が行う特別な治療から、一般的な治療の一つとして、その役割が拡がりつつあります。一方で、治療の普及とともに、患者さんからの過大な期待、内科・外科など総合的な知識・技術が必要とされることなど、インプラント治療特有の難しさもまた、広く認識されるようになってきました。今回は、インプラント検査や補綴診査により、疾患などを正しく把握し行う確実なインプラント治療を「生体」と「臨床」、知識と技術の側面からご紹介します。
講演02 インプラント治療への誘い
~より効果的なインプラントの応用を目指して~
上田 秀朗 先生 福岡県北九州 うえだ歯科
インプラント治療は、予知性が向上するとともにその適応範囲を大幅に広げ、今日の補綴物の設計や抜歯の基準に影響を及ぼすほど日常的な治療として広く用いられている。また利点として、ブリッジや部分床義歯と異なり、残存歯に余分な負担をかけることなく欠損部の咬合負担域を単独で拡大できるということが挙げられる。今回は、包括的な歯科治療におけるインプラントの位置づけ、さらに現
在トピックとなっている治療期間短縮のための試みなど、当院でのインプラント治療について紹介していきたい。
インプラントの常態と病態を理解する
~欠損を治療するアートから医療へ~
井上 孝 先生 東京歯科大学臨床検査学教室 教授
現在インプラント治療はエビデンスの構築基盤が不完全なまま市民権を得た感があります。そして10年、15年を超えて機能する多くのインプラントの中で、審美を追求するために様々な不都合例が出てきている症例も多々あるのが事実のようです。我々も一度根拠を持った検査、診断、予後観察を考える時期に来ているように思います。そのためには、病態の本質を理解し、個体を時間軸で見て、それを判断するための検査と異常値のでるメカニズムを解説できる知識が要求されると考えています。
簡単に感想を述べます。
・ 映像の後に監修者による講演があったので、非常に理解しやすかったです。
・ 米山先生の話を聞いて、基本的歯科医療を診療室だけでなく、介護施設、 一般病院、在宅で行えるシステムが必要だと痛感しました。
・ オーラルディスキネジア(舌の不随意運動)が義歯を装着することによって、
改善した患者さんには驚愕しました。
・ 相変わらず上田先生のインプラント臨床は素晴らしかったです。
・ 井上先生の講演は、臨床にエビデンスを与えてくれました。
・ エビデンスは、歯科医療の重要性をアピールしていくために必要だと思いました。