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これなら鼻うがいを楽しくする事が出来ます。

これなら鼻うがいを楽しくする事が出来ます。





 

岡崎 好秀

4月16日 16:27

インフルエンザやコロナウイルスは,鼻や喉の粘膜から侵入し増殖する。
歯肉・舌・口蓋は,食べ物の物理的刺激や温度により傷つきやすいので強靭な組織(重曹扁平上皮)でできているため,鼻や喉に比べウイルスは侵入しにくい場所と言える。
さて,風邪で喉が痛んだ時,うがいをしても,ピンポイントで痛む場所に届いているとは思えない。実際には,喉の痛みは上咽頭(喉チンコの裏(上)側)に起因することが多い。ある耳鼻咽喉科の医師よれば,喉の痛みの90%が上咽頭に原因があるという。(新型コロナウイルスの最初の感染部位も上咽頭を中心とした粘膜と考えられています。)
ここは,風邪を引いた時に一番先に痛くなる部分だ。細菌やウイルスがここで増殖し,喉の痛み・鼻水・咳などの症状が起こる。
インフルエンザの検体の採取の際,鼻から綿棒を挿入するのもこのためだ。
新型コロナウイルスが,ここから侵入する前に,洗い流せば感染しにくいと考えられる。
通常のうがいでは,上咽頭まで届かないが,“鼻うがい”ではそこまで洗浄することができる。
”鼻うがい”というと,しみて痛いと言われるが,体液に近い生理的食塩水(0.9%)で洗浄すれば解決する。
これは簡単に作ることができる。
大雑把に考えれば,ペットボトル(500ml)の水に5g(100円均一の計量スプーンを利用)の塩を溶かすと1%になる。これを使えばしみることはない。(私は風呂場で40℃のお湯を使っている。)

現在,便利な“鼻うがい”キットがドラッグストア等で販売されている。
私も数年前から,インフルエンザ予防や花粉症対策として鼻うがいを行っているが,鼻がすっきりしよく通る。また鼻をかんだ後,残った鼻水も洗い流すことができる。それを白い洗面器に受け,流れ出てドロドロした粘液を見ると驚いてしまう。

しかし鼻うがいのキットが手に入らなければどうだろう。代替品はないだろうか?
そこで100円均一の店で利用できそうなものを探した。
最初に目にしたのが,ペットボトルのキャップであった。まずペットボトルに,生理的食塩水を入れる。そして飲み口に片方の鼻孔に当て洗浄してみた。洗浄液は,上咽頭まで十分に達した。
他にもドレッシングや手洗い石鹸用の容器を試してみた。残念ながら,ノズルの穴の先が細く鼻孔にフィットしない。そこで見つけたのが,シリコン製のイヤホーンパッドであった。これをノズルの先につけると,十分使用可能だ。
インフルエンザやコロナの予防対策として“鼻うがい”は有効だと思う。頻繁に行うと,粘膜を保護するムチン層が取れるので1日1~2度を目安にしている。外出がえりが良いだろう。歯科医師は昼休みに一度,診療後に一度が適当だろう。

以下,具体的な洗浄方法と注意点をまとめてみた。
まず,洗面台や風呂場で,顎を引きやや前傾姿勢をとる。プラスチック容器を押し,洗浄液(生理的食塩水)を鼻腔内に入れる。そして,鼻腔内の汚れを軽く洗い流すイメージで行う。
洗浄液は,鼻中隔後方の上咽頭付近まで達し,反対側の鼻孔や口から出る。
洗浄後は,軽く鼻をかむ。強圧をかけると,中耳炎を引き起こす可能性があるためだ。

頭部の角度などにより副鼻腔に入り込み,後で下を向いた際に鼻孔から流れ落ちることがある。これは水泳後,よく経験することである。

武漢で最初に発生した新型コロナウイルスと鼻うがい


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