田代歯科医院ブログ
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上田塾11月例会
11/27木曜日に上田塾の11月例会がありました。今回はその報告をします。発表に先立って、今回からオブザーバーになられた高村信嘉先生の紹介がありました。高村先生は福岡歯科大学18期生で、八幡西区開業です。八幡歯科医師会医療保険委員をされています。
最初の発表者は、小倉北区開業の田中茂樹先生で、演題は「重度歯周病への対応と経過について」でした。重度歯周病患者さんにおける8年の経過を、詳細な病態の分析後、歯周基本治療、歯周外科、プロビジョナル、最終補綴、メインテナンスに移行するまでの各ステップにおける問題点を抽出しながら発表をしてくれました。ディスカッションとして以下のことが検討されました。
・上下顎の歯列弓のアンバランスをどのように解決するか?
・上顎の歯列弓をどのように拡大するのか?
・キーアンドキーウェイの応用方法
私は、積極的な矯正治療を行うことなしに、上顎の歯列弓の形態が改善された事が大変興味深かったです。またオーストラリアでのスノーボードの映像が傑作でした!
次の発表者は島根県で開業されている歯科緑ヶ丘クリニック院長の椋秀雄先生で、演題は「インプラントの習得を目指して」でした。性格の対照的な2人の患者さんにおけるインプラント治療について発表をしてくれました。ノートに手術計画や術後の反省点を記載されており、非常に真摯にインプラント治療に取り組まれている姿が印象的でした。ディスカッションとして以下のことが検討されました。
・1回法によるインプラントの埋入位置
・一口腔の中でインプラント治療をどのように位置づけるか?
・鬱病患者さんの対応方法
発表前の自己紹介で椋先生の朗らかでユーモアのある性格が伝わってきました。鬱病患者さんに遊離歯肉移植やインプラントを積極的に行う勇気には頭がさがりました。
最後は白石歯科医院の瀬戸泰介先生が「固定したコラーゲン遮蔽膜による上顎洞粘膜の穿孔の修復:組織学、X線的に成功が立証された外科術式」(Int J Periodontics Restorative Dent 2008;28:9-17)の抄読をしてくれました。上顎洞挙上術の併発症としてシュナイダー膜の穿孔があります。この穿孔に対して、膜(バイオメンド)と移植材を使用することによって”パウチ”をつくり、移植材の散乱を防ぐ方法について解説をしてくれました。上の写真はそのシェーマです。ディスカッションとして以下のことが検討されました。
・小さな穿孔では必要ないのではないか?
・大きな穿孔では処置を中止した方がいいのではないか?
本当はどのようにすればいいのでしょうか?
症例発表時の座長は博多歯科クリニックの原口尚大先生が一生懸命勤めてくれました。お疲れ様でした!次回の例会は12/25木曜日20:00より北九州歯科医師会館で行われます。
田代歯科医院
福岡県北九州市八幡西区藤田2丁目4
TEL093-621-5287
(田代歯科医院) 2008.11.29 9:00 個別ページ | コメント(0)
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